科目名 |
画像処理工学 |
JABEE科目 |
科目CODE 717 |
学年・学科等名 |
第2学年 生産システム工学 |
担当教員 |
今野 廣(8029) |
単位数・期間 |
2単位・前期 |
総時間数 |
90時間(含:自学自習) |
教 科 書 名 |
使用しない |
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補 助 教 材 |
プリント |
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参 考 書 |
画像処理の基本技法(著者 長谷川純一他,技術評論社) C言語で学ぶ実践画像処理(著者 井上誠喜他,オーム社) |
A 教育目標
画像処理は従来人間が行っていた画像情報の抽 出,認識,理解などの処理を情報処理機器に行わせようとする技術で,コンピュータの普及や能力の向上に伴い,広い分野で利用されている。本科目では,画像 処理の基礎技術である2値画像や多値画像処理方法について学ぶと共に,応用技術として3次元画像計測,文字や顔の認識,画像の符号化等について調査する。
B 概要
用意した画像処理プログラムを実行して実 際の処理を体験する。2値画像処理の中の重要な手法であるラベリング・細線化・輪郭追跡等については,実際にプログラムを作成してデータ処理を行い,アル ゴリズムを理解する。また画像処理を応用して実現されている様々な技術の中から,各自が一つのテーマを選択して調査し,レポートとしてまとめ発表する。
C 教育目標との対応
教育プログラム科目区分 |
教育プログラムの学習・教育目標(JABEE基準:d,e) |
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専門工学科目 専門応用系 |
D-1 (60%) |
D-2 (40%) |
D 学習上の留意点
プログラミング環境としてはVisualC+ +を想定している。本来の画像ファイルを扱うことはVisualC++のクラスに関する知識が必要なため,必ずしもこれを要求しない。データがテキスト ファイルでも画像処理技術を体験することは可能であるので,コンソールアプリケーションでも実現可能な範囲でプログラミングを行う。
E 評価方法
課題プログラムの完成度(60%),調査レポート内容(40%)。試験は行わない。
F 授業内容 講義30時間,自学自習 60時間 総時間数 90時間
授 業 項 目 |
時間 |
内 容 |
教育 プログラム |
0.導入 |
2 |
講義内容の説明 |
D-1 |
1.画像処理の概要 |
4 |
画像処理の位置づけが説明できる。 画像処理を体験する。 |
D-1 |
2.画像の扱い方 (1)画像のディジタル表現 (2)ディジタル画像処理の考え方 (3)パソコン画像処理装置の概要 |
2 |
画像解像度,濃度分解能の説明ができる。 2次元配列を用いた画像データ表現方法が説明できる。画像フォーマット,画像処理の流れが説明できる。 CCDイメージセンサ等の画像処理に必要なハードウェアについて説明できる。 |
D-1 |
3.2値画像処理 (1)画像の2値化 (2)2値画像の連結性 (3)2値画像の変換 (4)線図形の処理 (5)団塊図形の特徴抽出 |
8 |
しきい値処理,ヒストグラムが説明できる。 連結と連結成分が説明できる。 画像の拡大・収縮、距離変換が説明できる。 細線化,輪郭追跡,線図形の符号化のアルゴリズムが理解できる。 ラベリング処理が説明できる。 |
D-1 D-2 |
4.多値画像の前処理 (1)濃度変換 (2)ノイズ消去 (3)画像表示のための処理 |
2 |
コントラストの強調,ヒストグラムの平坦化する方法が説明できる。 移動平均法,メディアンフィルタが説明できる。ディザ法が説明できる。 |
D-1 |
5.多値画像の解析と認識 (1)空間フィルタ (2)特徴抽出 |
2 |
様々なフィルタの働きとプログラム例が説明できる(主にエッジ検出)。 |
D-1 |
6.幾何学的変換 |
2 |
ディジタル画像の大きさの変更,平行移動,回転移動,透視変換の技術がわかる。 |
D-1 |
7.周波数領域での処理 |
4 |
離散的フーリエ変換と画像2次元フーリエ変換の概要が分かる。 |
D-1 |
8.画像処理技術の応用 (1)3次元画像計測 (2)応用技術の調査 |
2 2 |
画像処理技術を用いて被測定物の座標測定ができることが理解できる。 文字認識,顔の認識,画像の符号化等の画像処理応用技術について各自が調査し発表する。 |
D-1 D-2 |
◆ 自学自習 ・課題レポート作成 ・応用技術の調査 |
60 |
課 題としているプログラムの作成は,各自が自分のプログラミング環境で行う。中にはアルゴリズムが難しい問題も含まれている。また,画像処理を応用した技術 の調査では,テーマの選択・調査・発表用資料の作成等に時間を要する。これらの時間を総合すると60時間程度が必要であると考えられる。 |
D-1 D-2 |
G 関連科目
情報処理
旭川高専2009 |