科目名

 制御工学（Ⅰ）・（Ⅱ）

JABEE科目

科目CODE

363

学年・学科等名

 第5学年　制御情報工学科

担当教員

 森川　一　(8034)

単位数・期間

 2単位　前期（Ⅰ）・後期（Ⅱ）

総時間数

 90時間(含：自学自習,中間試験)

教　科　書　名

 自動制御（編者　得丸英勝，森北出版）

補　助　教　材

 プリント（各種資料及び演習問題）など

参　　考　　書

 自動制御理論（著著　樋口龍雄，森北出版）

 演習で学ぶ基礎制御工学（著著　森泰親，森北出版）

 電気理論（著者　池田哲夫，森北出版）など


Ａ　教育目標

制御系の解析に留まらず，設計仕様を満たすように制御系の簡単な調整・補償も可能な程度の基礎的能力を養うことを目標とする。この科目を受講することにより，ディジタル技術検定２級（制御部門）に合格できる程度の能力を身につける。


Ｂ　概要

第4学年からの「制御工学」に引き続き，制御情報工学科専門科目の知識・能力を基にして，制御工学の基礎概念，基礎理論を学習し，各種機器・装置を制御工学的観点で解析するための基本的な考え方を理解する。


Ｃ　教育目標との対応

本校の

教育目標

制御情報工学科の

教育目標

教育プログラム

科目区分

教育プログラムの学習・教育目標

（JABEE基準：c, d, e）

３

３

基礎工学科目

設計・システム系

A-2

（25％）

D-1

（60％）

D-2

（15％）


Ｄ　学習上の留意点

数学的理論を中心とした制御工学の講義に対して，電気系・機械系分野等の例題，演習問題を解くことで制御を身近に捕らえて基礎的事項の理解を深めるように努める。講義内容に関係する数学・応用数学については予習する。


Ｅ　評価方法

年4回の定期試験結果を基本（70％を標準として，60～80％の範囲で変更する）として，日常的な演習・課題提出・発言回数等の状況（30％を標準として，40～20％の範囲で変更する）を考慮して総合的に評価する。


Ｆ　授業内容　　講義＋教室内自学自習　前期（Ⅰ）30時間・後期（Ⅱ）30時間，自学自習30時間

　　　　　　　 　　総時間数90時間

授業項目

時間

内　　　　　容

教育

プログラム

1　制御工学の基礎的事項の確認

(1)自動制御の概要

4


制御系の分類を説明できる。

D-1

(2)ラプラス変換

基本的な関数のラプラス変換・逆変換ができる。

(3)伝達関数

基本的制御要素の伝達関数について説明できる。

制御系をブロック線図で表現でき，等価変換できる。

(4)過渡特性

制御系の過渡特性を表す各種応答を計算できる。

任意の入力に対する応答の計算方法を説明できる。

2　周波数特性

(1)周波数伝達関数

8


伝達関数と周波数伝達関数の違いを説明でき，それぞれを相互に変換できる。

D-1

D-2

(2)周波数応答とその表現方法

周波数特性をナイキスト線図とボード線図で表現でき，さらに各線図から周波数特性を読み取れる。

3　制御系の安定性　

(1)特性方程式

8


制御系の特性方程式と安定判別の条件を説明でき，事例に応じた特性方程式を導出できる。

D-1

D-2

(2)安定条件と安定判別法

フルヴィッツ，ラウス，ナイキストの安定判別法で，与えられた制御系の安定判別ができる。

（前期中間試験）　　　　　　　　　　　　　　　　  2

電卓使用可（ポケコン不可）。日常的な演習内容を十分理解する。試験時間100分


(3)安定度


制御系の安定度を求めることができる。

D-1

D-2

4　根軌跡法

(1)根軌跡の基礎条件

4


根軌跡の特徴・性質を説明できる。

D-1

D-2

(2)根軌跡の性質と活用例

制御系の特性方程式から根軌跡を描ける。

5　制御系の調整・補償

(1)設計に当たっての留意点・

設計仕様

15


フィードバック制御系の設計に当たっての留意点・設計仕様を説明できる。

A-2

D-1

D-2

（前期期末試験）

電卓使用可（ポケコン不可）。日常的な演習内容を十分理解する。試験時間100分


(2)周波数応答法に基づく

設計方法


周波数応答法に基づいて，設計仕様を満たすように制御系の調整・補償ができる。

D-1

D-2

(3)根軌跡法に基づく設計方法

根軌跡法に基づいて，設計仕様を満たすように制御系の調整・補償ができる。

6　サンプル値制御系

(1)概要・基本構成・特徴

8


サンプル値制御系の概要・特徴を説明できる。

D-1

(2)ｚ変換と逆ｚ変換

基本的な関数のｚ変換・逆ｚ変換ができる。

（後期中間試験）

2

電卓使用可（ポケコン不可）。日常的な演習内容を十分理解する。試験時間100分


(3)パルス伝達関数と安定性


サンプラを考慮してパルス伝達関数を取り扱える。

D-1

7　シーケンス制御系

(1)概要

(2)基本構成と論理演算要素

8


シーケンス制御の定義・特徴を説明できる。

論理代数を論理要素・電磁リレー回路で表現できる。論理代数の計算ができる。

A-2

D-1

D-2

(3)組み合わせ回路とその設計法

真理値表から組み合わせ回路を設計できる。

(4)順序回路とその設計法

組み合わせ回路と順序回路の違いを説明でき，シーケンス図から順序回路を設計できる。

8　制御工学に関するトピックス

  (1)非線形制御系の概要と特徴

(2)現代制御理論など

1


非線形制御系の概要とその特徴を説明できる。現代制御理論などの概要とその特徴を説明できる。

D-1

（学年末試験）


◆自学自習

・ 予習・復習

・ 演習課題の作成

・ レポートの作成

・ 定期試験の準備

30

自学自習時間として，日常授業のための予習・復習時間，理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間，ノート整理，レポート作成の時間および定期試験の準備のための勉強時間を前期・後期を総合して30時間と考えている。

A-2

D-1

D-2


Ｇ　関連科目

制御工学（Ⅰ・Ⅱ），応用数学，応用物理，電気工学，メカトロニクス，機械力学，熱・流体工学，工学実験


旭川高専2009