科目名 |
分析無機化学実験 |
科目CODE 196 |
学年・学科等名 |
第2学年 物質化学工学科 |
担当教員 |
古崎 睦(8044)・ |
単位数・期間 |
4単位 通年 |
総時間数 |
120時間 |
教 科 書 名 |
新版 分析化学実験(内海 喩 著、奥谷 忠雄 他編、東京教学社) |
||
補 助 教 材 |
プリント |
||
参 考 書 |
増補 化学実験レポートの書き方(泉 美治 著、小川 雅彌 他監修、化学同人) |
A 教育目標
基本的な定量分析操作を身につけ、化学反応における定量的(平衡論的)考え方を体得する。また、実験報告書(レポート)の作成能力を習得する。
B 概要
重量分析、容量分析(中和滴定・キレート滴定・沈殿滴定・酸化還元滴定)、機器分析・分離分析、および自由研究の順に展開する。最終の自由研究では、提示された複数の実験課題の中から一つを選択し、それまでに学んだ分析法を基に、実験指針の立案・分析・解析・成果報告を行う。
C 本校の教育目標との対応 2
D 学習上の留意点
提出されたレポートについては、添削を行った上で返却し、再提出を求める。指摘された事項の書き直しを通して、レポート作成能力の向上に努める姿勢が大切である。また、実験内容の理解を促すため、定期的に章末テストを実施する。
E 評価方法
レポート点(70%、担当教員で分担評価)、章末テスト点(20%、小テスト・課題提出等を含む)、および実験点(10点、取組みの姿勢・器具の取扱い・片づけ等)により評価する。
F 授業内容
授業項目 |
時間 |
内 容 |
1. ガイダンス、実験安全講習、実験準備 |
4 |
本科目の目標、内容、予定、評価法およびレポートの書き方などがわかる。また、実験遂行における注意事項、使用器具の名称や目的がわかる。 |
2. 重量分析 (1)重量分析座学、試薬調製、恒量操作 |
4 |
重量分析の原理・特徴がわかる。 各種溶液を正しく調製し、また、秤量ビンおよびガラスフィルターの恒量操作ができる。 |
(2)重量分析-1 |
4 |
間接法により、硫酸銅5水和物結晶中の結晶水を定量できる。 |
(3)重量分析-2 |
4 |
ジメチルグリオキシムを沈殿剤として用い、硫酸ニッケルアンモニウム中のニッケルを定量できる。 |
(4)章末テスト、レポート検討 |
4 |
重量分析に関わる基礎理論を理解し、計算問題を解くことができる。 |
3. 中和滴定 (1)容量測定器具の使用法、溶液調製 |
4 |
ホールピペットの正しい使用法がわかり、繰り返し誤差や使用法の違いによる採取量の差異について理解できる。濃度計算を基に、各種溶液を正しく調製することができる。 |
(2)中和滴定座学、中和滴定-1 |
8 |
中和滴定の原理・特徴がわかり、強酸、強塩基の濃度とpHの関係が理解できる。 強酸標準溶液の標定ができ、それを用いて強酸-強塩基の滴定曲線を作成できる。 |
(3)中和滴定-2 |
4 |
乳酸菌飲料中の乳酸濃度を求め、併せて弱酸-強塩基の滴定曲線を作成できる。 |
(4)章末テスト、レポート検討 |
4 |
中和滴定に関する基礎理論を理解し、計算問題が解ける。 |
4. キレート滴定と沈殿滴定 (1)キレート滴定・沈殿滴定座学、溶液調製 |
4 |
キレート滴定および沈殿滴定の原理や特徴がわかる。 各種溶液を正しく調製することができる。 |
(2)キレート滴定 |
4 |
EDTA標準溶液を用いて、検水の硬度を求めることができる。 |
(3)沈殿滴定 |
4 |
硝酸銀標準溶液を用いて、食塩中に含まれる塩化物イオンを定量し、塩化ナトリウムの含有率を求めることができる。 |
(4)章末テスト、レポート検討 |
4 |
キレート滴定および沈殿滴定に関する基礎理論を理解し、計算問題が解ける。 |
5. 酸化還元滴定 (1)酸化還元滴定座学、溶液調製 |
4 |
酸化還元滴定の原理や特徴がわかる。また、各種溶液を正しく調製することができる。 |
(2)酸化還元滴定-1 |
4 |
過マンガン酸カリウム標準溶液を標定し、それを用いてモール塩中の鉄を定量できる。 |
(3)酸化還元滴定-2 |
4 |
過マンガン酸塩滴定法を用いて、検水中のCODを求めることができる。 |
(4)章末テスト、レポート検討 |
4 |
酸化還元滴定に関する基礎理論を理解し、計算問題が解ける。 |
6. 機器分析と分離分析 (1)吸光光度法・分離分析座学、吸光光度法-1 |
4 |
吸光光度法およびクロマトグラフィーの原理や特徴を理解することができる。 検水中の鉄を定量することができる。 |
(2)吸光光度法-2 |
4 |
モル比法の原理を理解し、鉄-フェナントロリン錯体の結合比を求めることができる。 |
(3)ペーパークロマトグラフィー |
4 |
溶液中の金属イオンを分離分析できる。 |
(4)イオン交換クロマトグラフィー |
4 |
イオン交換樹脂の交換容量を求め、また、銅イオンの溶離曲線を作成することができる。 |
(5)章末テスト、レポート検討 |
4 |
吸光光度法やクロマトグラフィーの原理や特徴について説明できる。 |
7. 自由研究 |
28 |
選択した実験課題について、班員と協力しながら実験指針を立案し、分析を行い、結果を解析し、成果を報告することができる。 |
G 関連科目 分析化学、無機化学、機器分析、環境分析
旭川高専2008 |