科目名

 電気工学基礎


科目CODE

100


学年・学科等名

 第1学年 電気情報工学科

担当教員

 土田義之(8017)

単位数・

 2単位・通年

総時間数

 60時間(含:中間試験)

教 科 書 名

 テキストブック電気回路(本田徳正著:日本理工出版会刊)

補 助 教 材

 演習用プリント使用

参  考  書

 電気回路教本(秋月影雄監修、橋本洋志著、オーム社)


A 教育目標

直流回路について学習する。素子としては電源と抵抗のみであるが、この科目で学習する電気回路の基本は第2学年以上で学習する交流回路にも共通するものである。オームの法則、キルヒホッフの法則を理解し、さらに、回路解析法や定理について学習し、電気回路の解析方法の基本を身につけ、電気工学の応用力の考察を醸成する。


B 概要

前半は電気回路の基本である電流と電圧、及び回路構成、分圧と分流について学び、電気工学の基礎の基本事項や基本定理を学習する。

後半は、キルヒホッフの定理を中心に回路解析法、行列式、ブリッジ回路、対称回路、Δ−Y変換、回路の線形性を理解する回路の定理(重ねの定理、テブナンの定理)を学び、電気工学の基礎を身につける。


C 本校の教育目標との対応 3


D 学習上の留意点

電気回路を解析するということは、回路中の未知なる電流、電圧を求めることである。手段として用いられる数学は高度なものではない。授業以外の学習での中で数多くの演習問題を決められた日限内に繰り返しこなす必要がある。又小テストの実施は都度行ない、理解の進捗度の確認を行なう。不明点を積極的に抽出する学習を期待する。数学の知識の吸収と共に、数学を活用して電気工学の基礎の理解を深めていくことを日常から心がけることが重要。あとで理解しょうと思わないでわからないことはどしどし質問し、授業中に解決するよう心がけ、演習のプレゼンテーションには積極的に参加し、分からないことの解消に努めることを期待する。


E 評価方法

評価は定期試験4回と小テスト(4回〜6回)(80%)とし、学習態度(レポート、演習問題取組み、発表回数・態度等)(20%)を加味して行う。


F 授業内容 講義:60時間,自学自習時間  総時間数60時間

授業項目

時間

内容・到達目標

1.電気回路の基本



(1) 電源


(2) オームの法則


(3) キルヒホッフの電流法則


(4) キルヒホッフの電圧法則

2


2


4


4


電池は一定の電圧を発生する電源であることを理解できる。

抵抗に流れる電流と発生する電圧の関係が説明できる。

電流は分岐がなければ発生も消滅もしないことが説明できる。

抵抗に発生する電圧と加えられた電圧は等しいことが説明できる。(枝路電流法)

2.回路構成

  (1) 直列回路と並列回路

  (2) 合成回路


2

2


直列、並列回路の基本を理解することが出来る。

直列、並列回路の合成抵抗を計算することが出来る。

(前期中間試験)            

2


  (3) 分圧と分流

(4) 直列と並列の組合せ


(5) 電力

4

4


2

分圧と分流に関する計算ができる

複雑な回路の各部の電流、電圧を求めることができる。

抵抗における消費電力が計算できる。

3.電気数学 

(1) 連立方程式の解法



4


連立方程式を行列表示し、行列式及びクラーメルの公式によって解ける。

(前期期末試験)



4.回路解析法



(1) ループ法


(2) 電圧源と電流源

(3) 電圧と電位

(4) ノード法


(5) ブリッジ回路、対称回路


(6) △−Y変換


4


2

2

4


4


2

キルヒホッフの電圧法則に基づくループ法が理解できる。(網目電流法)

理想的な電池は、電圧源であることがわかる。

電圧は電位の差であることが分かる。

キルヒホッフの電流法則に基づくノード法が理解できる。

直列でも並列でもない回路の合成抵抗を求めることができる。

△−Y回路の変換が理解できる。

(後期中間試験)

2


5.定理

(1)   重ねの理

(2)   テブナンの定理


  (3) ノートンの定理

  (4) 補償の定理


2

2


2

2


回路の線形性を理解できる。

電源を含む複雑な回路を簡単な等価回路で考えることができる。

電流源を含む等価回路で考えることができる。

補償電源の概念が理解できる。

(学年末試験)




G 関連科目 電気工学実験、電子回路


旭川高専2008