科 目名

 物理II

科目CODE

018


学年・学科等名

 第2学年 全クラス

担当教員

 久志野彰寛(8072)

単位数・ 間

 3単位・通年

総時間数

 90時間(含:中間試験)

教 科 書 名

 新編 物理I(東京書籍)、物理II(東京書籍)

補 助 教 材

  ニューサポート新編物理(東京書籍)、プリント

参  考  書



A 教育目標

物 理学は、自然界で起こる現象をまず定性的にとらえ、次にその現象に現れる複数の物理量の間にある定量的関係を調べて、現象の中に隠されている法則を明らか にする学問である。物理学を学ぶことにより、隠された本質を見抜き抽出する力、物事を論理的にとらえ考える力を養うことができる。この科目では、1〜2学 年の2年間で、身近な現象について先人が明らかにした法則を学び、それを数学を用いて定量的論理的に使いこなし、現象を定性的側面と定量的側面の両面から 理解する力を養う。また、法則を用いて得られた結果から、逆に現象をイメージする力を養う。これらにより、自然科学に対する認識を深めるとともに、基礎工 学に応用できる知識を習得する。


B 概要

 最初は、1年生で学習した直線運動をもとにして、力と運動方程式について 学ぶ。その後、エネルギーと熱について学習する。

 次に、運動や力に関する内容を発展させ、放物運動のような平面内の運動や 運動量について学習する。さらに、円運動と単振動について学ぶ。その後、電気の範囲に入り、静電気力、電界、電位について学び、最後に電流について学習す る。


C 本校の教育目標との対応 1


D 学習上の留意点

基 本的物理量の概念が次々に定義されるので、それら一つ一つを確実に正確に覚えること。それらを用いて現象を“理解”すること。反復演習によって知識と理解 を持続させ、法則を運用する練習努力を怠らないこと。一つの公式に数値を当てはめるだけで満足してはならない。いくつかの公式を組み合わせて、使いこなす ことのできる応用力を身に付けること。物理的イメージを持ち、それを元にして考えることが重要である。


E 評価方法

定 期試験4回(70%)、課題提出および授業中に行う小テスト等(30%)で評価する。前期・後期の成績をそれぞれ出し、それらの平均を学年末成績とする。


F 授業内容

授 業項目

時 間

内      容

ガイダンス

1

・シラバスの説明など

運 動(新編物理I)

(2)運動を支配する法則


10

・物体のどこにどのような力が働いているかを見つけ出し、矢印を用いて正しく表すこと ができる。

・いろいろな力の特徴を説明することができ、文字式を用いて定量的に扱うこ とができる。

・運動の三法則について説明することができる。

・物体の直線運動について、運動方程式を立てて解くことができる。

(3)多彩な運動の世界


7

・力を矢印で表し、合成・分解することができる。

・合力や分力を定量的に扱うことができる。

・速度の合成・分解、相対速度について説明できる。

・放物運動やモーメントについて説明することができる。

エ ネルギー(新編物理I)

(1)秘められた能力をさぐる


5

・エネルギーと仕事の関係について理解し、定量的に扱うことができる。

(前期中間試験)

1


試験返却

1


(1)秘められた能力をさぐる

6

・仕事の原理や仕事率について説明できる。

・いろいろな位置エネルギーや運動エネルギーについて理解し、定量的に扱う ことができる。

・力学的エネルギー保存の法則を理解し、定量的に扱うことができる。

(2)めぐりめぐる不変なもの


7

・熱とエネルギーの関係を理解し、熱の出入りを伴う現象を、熱力学第1法則を用いて定 量的に扱うことができる。

力 と運動(物理II)

(1)物体の運動


7

・平面内での物体の運動を、2つの方向に分けることによって、直線運動の組合せとして 扱うことができる。

・放物運動を式を用いて扱うことができる。

・平面内での運動を速度、加速度、力のベクトルを用いて扱い、運動方程式も それらのベクトルで表されることを説明できる。

(前期期末試験)



試験返却

1


(1)物体の運動

6

・ 運動量と力積を用いて物体の運動を扱うことができる。

・ 運動量の原理、運動量保存の法則を用いて衝突を扱うことができる。

(2)円運動と万有引力

14

・角速度を用いて等速円運動を扱うことができる。

・等速円運動が加速度運動であることを理解し、向心力が必要であることを説 明できる。

・単振動について理解し、式を用いて定量的に扱うことができる。

・万有引力について説明することができる。

電 気と磁気(物理II)

(1)静電気


4

・電気や電荷が関係する現象において電荷がどのような役割を果たしているかを説明する ことができる。

・電荷の間に働く力を、クーロンの法則を用いて定量的に扱うことができる。

(後期中間試験)

1


試験返却

1


(1)静電気


10

・電界の中を電荷が移動するとき、位置エネルギーが変化することを説明することができ る。

・電界、電位差、電位について理解し、それらの間の関係を説明することがで きる。

・コンデンサーがどのようにして電荷を蓄えるか、定性的に説明することがで きる。

・コンデンサーの電気容量や合成容量、コンデンサーに蓄えられる静電エネル ギーを、文字式を用いて定量的に扱うことができる。

(2)電流と直流回路



8

・電流が多数の電子の流れであることを定性的に説明することができる。

・オームの法則をもとにして、直列接続や並列接続された抵抗の合成抵抗を求 めることができる。

・複雑な回路に流れる電流を、キルヒホッフの法則を用いて求めることができ る。

(学年末試験)




G 関連科目 数学、力学基礎(機械システム工学科)、電気情報工学基礎実験(電気情 報工学科)、基礎電気回路(電気情報工学科)


旭川高専 2008