科目名

政治学(憲法)

JABEE科目

科目CODE

047


学年・学科等名

4・5学年 全学科

担当教員

根本 聡(8060)

単位数・

1単位・後期

総時間数

45時間 (含:自学自習)

教 科 書 名

特に指定しない。

補 助 教 材

図版、プリント、地図、新聞等。

参 考 書

随時紹介する。

A 科目の概要と到達目標

本講義は、日本および世界各地におけるさまざまな政治家や政治思想家を取り上げて、彼らが国家や社会についてどのように考え、その形を考案し、また政策を決定していったかについて考察することを目的とする。また、個別の地域の問題から出発しつつ、グローバルな視点に立って考える力を身につけることも、目標となる。

 

B 概要

政治家や思想家が描いた理念と政策に注目する。主要なテーマとして、「民主主義の問題」と「戦争と平和の問題」を立てる。ほかに、自由の問題、公共性の問題、環境問題などにも言及する。このような問題を考察することを通じて、とくに憲法の条文を形づくる背景と理念を理解することを目指す。なお、世界各地の諸問題を国際政治の文脈へ位置づけることも試みる。

 

C 本校の教育目標及び「環境・生産システム工学」教育プログラムによる学習・教育目標との対応

本校の教育目標

教育プログラム科目区分

学習・教育目標との対応(JABEE基準:a,b,g )

一般基礎科目

人文系・社会系

B-1

(20%)

B-2

(60%)

B-3

(20%)

 

 

 

D 学習上の留意点

時事問題はもちろん、歴史に学ぶことが重要である、多分野に関心をもつことも望まれる。そして、講義で喚起された諸問題を、自ら探求・調査し、自らの頭で考える姿勢が求められる。

 

E 評価方法

  期末試験(90%),レポート・発言・発表等(10%)

 

F 授業内容  講義:30時間,自学自習15時間  総時間数45時間

授業項目

時間

内     容

教育

プログラム

1.オリエンテーション

2

現代日本のさまざまな諸問題の原因が憲法に行き着くことを理解し、政治学と憲法学の重要性を認識することができる。

B-1

B-2

2.民主主義の問題

 (1) 社会契約説について

 

 

(2)予定説について

 

 

(3) 議会について

 

8

 

ホップスとロックの社会観を比較検討しながら、近代政治哲学誕生の経緯を理解することができる。

ヴェーバーの資本主義の精神を参考にカルヴァンの予定説を検討し、近代をつくった合理精神の重要性を理解することができる。

イギリスの憲政史に学び、議会と憲法の形成過程について理解を深めることができる。

B-1

B-2

 (4) 革命について

 

アメリカ革命について認識を深め、アメリカン・デモクラシーを理解することができる。

3. 自由の問題

 (1) 民主主義のルールについて

 

 

 (2) 自由について

 

 (3) 公共性について

6

 

キリスト教やイスラーム教をつらぬく契約についての認識を深めることを通じて、民主主義のルールの本質を理解することができる。

自由か規制かをめぐる諸政策を検討し、歴史的に自由の問題を考察することができる。

ミルの自由論、アーレントの議論、ハーバーマスの公共性の議論を紹介しながら、現代社会における公共性の重要性について理解を深めることができる。

B-1

B-2

B-3

(前期中間試験)

実施せず

 

4. 戦争と平和の問題

 (1) ドイツの場合

8

 

ヒトラーによる政権掌握までの経緯とその諸政策を検討しながら、世界大戦の原因についての認識を深めることができる。

B-1

B-2

 (2) アメリカの場合

 

ケインズ理論と、それがうまれた時代背景を考察しながら、公共事業と公共政策の功罪について理解を深めることができる。

 (3) 日本の場合

 

 

大日本帝国憲法と日本国憲法を比較検討しながら、戦中と戦後の日本の政策について理解を深めることができる。

 (4) 官僚制の問題

ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本における官僚制の諸問題について比較検討し、民主主義と憲法の行方を展望することができる。

5. 国際政治の問題(グローバリズムの光と影)

6

ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本などにおける政治史を比較検討することを通じて、民主主義の起源について概括することができる。その際、各文明における家族観や社会観、自然環境に対する考え方(環境問題)などに注目し、比較の視座をもつことができる。

B-1

B-2

(学年末試験)

◆自学自習

・課題によるレポート

・定期試験の準備

15

自学自習時間として、通常の復習や予習、および資料調査や論述といった試験等のための準備学習にあてることができる。

B-1

B-2

 

G 関連科目  社会、歴史、地理、数学、法学、政治学、史学、哲学、倫理学、心理学、国際関係論、国語、英語、ドイツ語、ロシア語、自然科学概論、技術論・技術評価、産業財産権論


旭川高専2007