シラバスの役割と活用

 シラバス(syllabus)は,各科目担当教員が授業開始に先立って受講者に提示する授業概要のことです。これは本校の教育課程編成の趣旨に沿って作成したものであり,当該科目の授業概要,教育(達成)目標,詳細な授業内容(計画),使用する教科書・参考図書・資料,事前にやるべき準備学習(必要な予備知識),関連科目,評価方法などを明記しています。

 このシラバスは次の7つの役割を持っています。
  @授業選択ガイド
  A教員と学生諸君との契約書
  B学習効果を高める
  C教員と学生諸君との信頼関係づくりのツール
  D授業雰囲気を伝える
  E授業全体をデザインする
  Fカリキュラム全体に一貫性を持たせる
 従って,学生諸君がこのシラバスを読めば,事前に科目担当教員が何を目指して授業するのか,また,何をどこまで,どのような方法で学習するのかも知ることができます。

 本校の専攻科は「生産システム工学専攻」と「応用化学専攻」の2専攻で構成されていますが,両専攻共通に,授業科目は「教養科目」,「専門関連科目」,「専門的科目」の3つに分類されています。また,「専門関連科目」と「専門的科目」は更に「必修科目」と「選択科目」に分かれていますので,専攻科修了後の進路や更に専門性を深める目的で,自由に「選択科目」を選ぶことができます。
 従って,このシラバスは学生諸君が「選択科目」を決定する際の重要な指針にもなります。

 本校の教育プログラム「環境・生産システム工学」は,大学の学部レベルに相当する本科第4学年から専攻科第2学年までの4年間のカリキュラムで構成されており,国際的工学教育の水準を満たし,21世紀の社会に貢献できる能力を持った技術者を育成するためのものです。
 この教育プログラムは,2005年5月に工学(融合複合・新領域)関連分野でJABEE(Japan Accreditation Board for Engineering Education:日本技術者教育認定機構)の認定を受けており,名実共に大学と同格であることが認められています。

 それでは,このシラバスの内容や情報を十分に理解して,今後の学生諸君の履修計画立案や理解度の自己点検などに積極的に活用して,有意義な専攻科生活を送って下さい。


校 長  高 橋   薫

旭川高専2019