シラバスの役割と活用

 シラバス(syllabus)は,各科目担当教員が授業開始に先立って受講者に提示する授業概要のことです。これは本校の教育課程編成の趣旨に沿って作成したものであり,当該科目の授業概要,教育(達成)目標,詳細な授業内容(計画),使用する教科書・参考図書・資料,事前にやるべき準備学習(必要な予備知識),関連科目,評価方法などを明記しています。

 このシラバスは次の7つの役割を持っています。
  @授業選択ガイド
  A教員と学生諸君との契約書
  B学習効果を高める
  C教員と学生諸君との信頼関係づくりのツール
  D授業雰囲気を伝える
  E授業全体をデザインする
  Fカリキュラム全体に一貫性を持たせる
 従って,学生諸君がこのシラバスを読めば,事前に科目担当教員が何を目指して授業するのか,また,何をどこまで,どのような方法で学習するのかも知ることができます。

 本校の授業科目は,大きく分類すると「一般科目」と「専門科目」に分けられます。授業進行は,学年が進行するに従って「専門科目」の授業割合が多くなる「くさび型」に配置されています。実践的で創造的な技術者を目指している学生諸君が,専門家としての基盤を充実させると同時に,専門内容への興味が持てるように,「一般科目」と「専門科目」を調和させながら学習を進めるためのものです。また,本校における開講科目は,「必修科目」と「選択科目」の2つに分類され,基礎を重視した「必修科目」は全員が受講しなければなりませんが,卒業後の進路や興味に応じて自由に「選択科目」を選ぶことができます。従って,このシラバスは学生諸君が「選択科目」を決定する際の重要な指針にもなります。
 そして,本科第4学年から専攻科第2学年までの授業科目はJABEE(Japan Accreditation Board for Engineering Education:日本技術者教育認定機構)から認定を受けた教育プログラム「環境・生産システム工学」になっています。
 学生諸君は,科目選択や予習復習に際してこのシラバスを活用して,効率よく勉強するために役立てて下さい。もし授業中に,理解できないことや判らないことがあれば,授業中,放課後に関わらず気軽に先生方に質問して下さい。

 それでは,このシラバスの内容や情報を十分に理解して,今後の学生諸君の履修計画立案や理解度の自己点検などに積極的に活用し,有意義な高専生活を送って下さい。


校 長  清 水 啓一郎

旭川高専2017