科目名 |
触媒化学 |
JABEE科目 |
科目CODE 477 |
学年・学科等名 |
第5学年 物質化学工学科 |
担当教員 |
宮越昭彦(8045) |
単位数・期間 |
1単位・前期 |
総時間数 |
45時間(含:中間試験、自学自習時 |
教 科 書 名 |
新しい触媒化学(服部 英、多田旭男、菊地英一、瀬川幸一、射水雄三、共著、三共出版) |
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補 助 教 材 |
プリント |
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参 考 書 |
A 教育目標
触媒化学の基本的な考え方を理解し、触媒作用が発現する原理を習得する。触媒が化成品製造や環境浄化など、主要な工業プロセスや環境保全に利用されていることを学び、触媒技術の現状と課題について理解する。
B 概要
前半は固体触媒が有する表面の機能性に焦点を当て、固体触媒反応が様々な吸着作用に基づいて発現することを学習する。また、触媒化学の発展について、工業的な背景と学術的背景の両面から理解し、触媒の開発や機能が解明された経緯を学ぶ。
後半は、工業プロセスや環境対策として実際に利用されている触媒例を取り上げ、触媒機能の原理とその特徴について学習する。さらには、触媒化学が関与する諸問題(環境問題など)についても触れ、どのような取り組みがなされているのかを学ぶ。
C 教育目標との対応
本校の 教育目標 |
物質化学工学科の 教育目標 |
教育プログラム科目区分 |
教育プログラムの学習・教育目標 (JABEE基準:c, d, e) |
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B |
A |
基礎工学科目 材料・バイオ系 |
A-2 (20%) |
D-1 (40%) |
D-2 (40%) |
D 学習上の留意点
本講義は、吸着や化学平衡といった触媒化学の基礎概念となる現象の説明と工業プロセスや身近な製品への触媒応用例について多く授業時間を配置している。最初は、触媒化学の考え方に馴染みづらく理解するのに時間を要するが、「触媒反応が進行するための鍵要因は何であるのか。」という視点を持って授業や学習に取り組んでもらいたい。毎回、授業の最後に講義の要点をまとめたプリントを配るので、復習するときに利用してもらいたい。講義期間の中盤期以降で触媒分野に関連する調査報告(プレゼンテーション発表)を行う。なお、小テストは毎回実施する。
E 評価方法
定期試験2回(70%),小テスト点(20%),学習態度(10%,プレゼンテーションなど)で評価する。
F 授業内容 講義+教室内自学自習 30時間,自学自習15時間 総時間数45時間
授業項目 |
時間 |
内 容 |
教育 プログラム |
1. 触媒化学の概要 (1)触媒とは何か |
2 |
触媒の定義や一般的な触媒分野の用語を説明できる。 |
D-1 D-2 |
(2)化学平衡と活性化エネルギー |
2 |
活性化エネルギーと化学反応の関係を理解し、触媒の役割を表現できる。 |
D-1 |
(3)触媒の分類 |
2 |
均一系、不均一系の触媒を例示して、その特徴を説明できる。 |
D-1 |
(4)触媒化学の歴史 |
4 |
触媒化学分野の歴史的背景を工業触媒発展と学術的な進展の経緯から説明できる。 |
A-2 D-1 |
(5)触媒機能の発現 |
4 |
物理吸着と化学吸着の違いを理解し、触媒が関与するいろいろな活性化機構や固体表面の作用について表現できる。 |
D-1 |
(前期中間試験) |
2 |
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2. 触媒の利用 (1)工業プロセスへの応用−1 |
4 |
石油精製に関わる触媒反応を例に、クラッキング反応、水素化反応、接触改質反応の機構を説明できる。 |
A-2 D-1 D-2 |
(2)工業プロセスへの応用−2 |
4 |
ゼオライト触媒の特徴やアンモニア合成用触媒の特徴について説明できる。 |
D-1 D-2 |
(3)環境触媒−1 |
2 |
環境触媒技術が発展した歴史的背景を理解し、説明することができる。 |
A-2 D-1 |
(4)環境触媒−2 |
2 |
窒素酸化物の分解触媒について、反応機構と特徴を表現することができる。 |
D-1 D-2 |
(5)環境触媒−3 |
2 |
自動車排ガス浄化触媒の特性や求められる性能について理解し、将来に向けてどのような課題があるのかを説明できる。 |
A-2 D-1 |
(前期期末試験) |
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◆ 自学自習 ・復習 ・課題への取り組み ・小テスト・定期試験の準備 |
15 |
自学自習時間として、日常の授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習や課題に対する調査、検討する時間を充てている。 |
A-2 D-1 D-2 |
G 関連科目
無機材料化学,合成化学,固体化学,機器分析,化学工学,物理化学,工業物理化学
旭川高専2009 |